家事育児全部は無理だから、「自分で」やりたいことをやればいい
前回の続き。ここルワンダでは、ナニーさんに任せようと思ったら、かなり自分でやるべき「オペレーション」は少なくなります。
ほとんどが外注できてしまいます。
●外注できることの良さ
そうなると何がいいかと言うと、選べるんですよね。
育児にかかわる全ての作業の中から、「自分でやりたい」ものを自分で選ぶことができる。
これが本当に改革。
●やるべきは、子どもも親にやってほしいと思っていて、かつ親も自分でやってあげたいと思っていること
選び方としては、マトリックスで考えると、シンプルです。
①子どもが親にやってほしい×親が自分でやりたい作業
②誰がやるかは子どもは気にしない×親が自分でやりたい作業
③子どもが親にやってほしい×親が自分ではやりたくない作業
④誰がやるかは子どもは気にしない×親が自分ではやりたくない作業
①は、喜んでやる
②も、やれば良いでしょう
③は、なるべくできるように頑張る
④、そっこー外注
ちなみにこのマトリックス、一つの軸を自分自身がやりたいことかどうか、もう一つを子どもの思いという軸にしましたが、圧倒的に一つ目の軸が大事だと思います。
私の場合は、その気になればいくらでも子育ての手が借りられる環境で、じゃあ逆に自分で必ず関わりたい部分ってどこだろう、と意識するようになったわけです。
日本でワンオペ育児をしている人からすると、超贅沢ですよね。
実際超贅沢だと思います。
私28歳頃、2歳児抱えて、親に借金して、会社では1憶超のノルマ、おまけに離婚裁判中、ってな感じで死にそうになってましたから、大変さ、本当によくよく分かります。
●何かを捨てないといけないなら、捨てないといけない
でも、ルワンダと環境は逆だけど、同じように「自分でやりたい」「自分でやりたくない」を考えて、分けて、外注はできなくても、優先順位をつけることって超大事。
ていうかそうしないと無理です。
いくらでも外注できる環境と、自分しかする人がいない環境、真逆ですが、どちらにとっても「自分でしたいのは何か」がポイントになるのって、結構興味深いですね。
優先順位が低くついたものについて、日本では、「高いお金を払って外注する」または「捨てる」の二択しかないのは、本当に厳しい社会だと思います。
もちろん、「自分のキャリア」と「家事育児」の二択だった頃よりも、確実に進歩していますよね。
「女性の幸せは家庭にある」という画一的な社会規範が崩れてきているわけですから。
個人にとっての選択肢が増え、かつ選んで一歩踏み出せる世の中になってきているというのは、とってもいいことだと思います。
でも、家事育児のタスクで捨てきれないものが多すぎて、やっぱりキャリアを諦めることにする、ということもまだまだ目にします。
両方一生懸命追っていても、このジレンマに悩まされないワーママって、本当にごく一部だと思います。
ちなみに私の場合は、
払える部分は頑張って払って外注して、
(ちなみにシングルマザー支援の一環で、自治体の一部がシッター代を一部負担してくれる制度などあります。私はすごく助けられていました。※所得制限あり)
払えない部分は、捨ててました。
自分でやりたいかそうでないかという軸以前に、これやらないと生死に関わる、くらいクリティカルなものかそうでないか、そうでないなら捨てる、くらいの究極の状況だったと思います。
そうなりますよね。仕事辞めるというのはあり得なかったし。
でも私の場合、周りに助けてくれる人が多かったのは、本当に幸運だったと思います。
ファミサポさんが、大変でしょうと時間過ぎても長めに見ていてくれたり、
実家が近かったり、
保育園準備関連とか友達が手伝ってくれたりetc...
●女性に全てを押し付ける無理ゲーを国を挙げて推進してる不思議
輝く女性を掲げ、働け、産め。
家では妻に、
「働かせてあげてるんだから、家事くらいちゃんとして」
「働くの応援してるよ。育児で手伝えることあったら言ってね」
こういうこと言っちゃう人のいかに多いことか。
こんな人パートナーとしてもつには、億万長者でもない限り、百害あって三利くらいしかないと思う派。
●日本社会の母性神話
全ては、日本社会で「良い母親像」が決められていて、なんでも母親が「手をかける」のが美徳とされている、その社会規範が真面目な女性を苦しめている最大の要因だと思います。
「これはお母さんの仕事」「これはお母さんじゃなくてもいい」
っていう社会的な暗黙の押しつけがありますが、
そんなの、本人が決めりゃいいんだよーだ!
See you!